カワウソと魚人

自由律俳句、たまに定型俳句 気ままな俳句日記

ハーバーランド


立春の光りに雲の輝きし港にのこるなゐの爪痕



ある夜のお話


この世の終わりかのように嘆く子がした誤字

後藤健二がなんで死んだのか分からない今年も椿は落ちるのです



冬から春へ


高いパンしか残っていないパン屋を出る

白湯ばかり飲んで働いている

冬の空夕焼けた欅の美しい場所に作業しに来た

ストーブの上でアンパン焼いていたばあちゃん思い出して胸のあたりが痛い

ハンコ押す書類がたまり溜まって二月かよ

猫がそんなにも驚いた顔してズッコケながら逃げた朝だった

落ちた日が雨だった椿





母のことなど(覚え


我が母にお萩贈りしあの人はおそらく母に恋してたのだ

日中に何してるのか分からない母居ぬ家で店屋物食う

母を待つ深夜二時なるラジオから北朝鮮の放送聞こゆ

なぜ寝ぬと怒りし母に寝た振りし家出る車の音聞く子ども

冷蔵庫あるものなんでも使えたなその当たりには無頓着な母



2月


釜揚げの饂飩の湯気や友と会う


一人鍋即席ラーメン作りをり


芽吹きたるモクレンの芽に指で触れる

凍死した猫眺めやる通勤路



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